初回 素材を楽しむ

初回は「素材を楽しむ」というテーマです。

当社では木造在来工法をお勧めしていますが、これには訳があります。
日本の文化は「木の文化」と言われるくらい身近に木があります。もともと家づくりは、地元に樹生している木を使い、地元の職人の手で造りあげられてきました。これは日本だけではなく世界においても同様で、石が多く採取される場所では石を使い、レンガが産出できるところではレンガを使って家づくりを行ってきました。

日本では柱や梁を見せる工法が代々伝わり、木の持つ癖までも考慮して使う場所を決めるような匠の技を持つ職人が育ったのです。四季があり、梅雨があるような気候風土の中でいかにして木を長持ちさせるか、気持ちよく暮らせるかがポイントとなっていました。
日本では太平洋側と日本海側、また北と南で気候が違うため、どこを比べてみても同じ家づくりはできません。

自然の木というのは、湿気が多くなれば水分を吸収し、乾燥すれば放出する力を持っています。
また木は素足で踏んでも手で触ってもやさしい感じが伝わってくることを私たちは知っていたはずです。

畳も日本独特の素材ですが、残念なことに畳のない家が増えているようです。洋風を選んでも結局はフローリングに座って食事をしている方もいるようです。
巷のスタイルにこだわらず自然体で、自分たちの生活スタイルを考えてみることも、今後後悔しない家づくりになると思います。